忍者ブログ
Admin*Write*Comment
イヌミチ
[1]  [2]  [3]  [4]  [5
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2006/12/16 極上田舎暮らしエッセイ「木立のなかに引っ越しました」061216 追加です。

そういや2/15木曜日~の「ごきげんよう」に高木美保出てたですね。
おもろいひとだなあ。服が可愛い。

PR

ほやじ日記  
著者: 倉田真由美
出版社: 朝日新聞社
サイズ: 単行本
ページ数: 205p
発行年月: 2005年02月

個人的評価:★★*

倉田真由美…?どこかで聞いた事がある、と読み進めて、
あっ!中村うさぎの友人兼「だめんずうぉ~か~」の作者=くらたまか!と
やっとこ気づきました。だめんず読んでないからなあ…でへへ。

「ほやじ」という言葉は「思わず惚れそうなしびれるおやじ」の
略語なんだかよくわからないが、そういう意味だそうである。
そんなほやじ達を紹介したほやじ日記。読めばくらたまが
どんなところを見て男性を判断しているか分かるわけだが
面白い目線です。でも趣味が一致する方はいると思う。
途中から「ほやじ」というよりも「注目している男性」になっている
けれどもまあそこんとこはいいや。ホリエモンなどは
痺れるというより珍しい動物園の動物扱いな気が…。

週刊誌情報が多い感じがして、少し辟易してしまったのだが、
週刊誌情報って真偽的にどうなんでしょう?週刊誌情報に
頼っている人ってあまり良いイメージがない…。
テレビなら、新聞ならいいのかっていうとそうではないけれども、
暴露記事が多いからかなあ。

あと桑田佳祐はやっぱりセクハラーだと思う。くらたまがなんと言おうと!
あまり愉快に思わないのは根本的に好きじゃないからか?
でも他人の目線から見ると、なかなか見方が変わって面白いかも知れません。


神様

 神様
著者: 川上弘美
出版社: 中央公論新社
サイズ: 文庫
ページ数: 203p
発行年月: 2001年10月

個人的評価:★★★★

「くまにさそわれて散歩にでる。川原にいくのである。」

冒頭の文にやられてしまった。しまった、と思った。
面白いものに当たってしまったぞ、と。

これで期待しない方が可笑しい。そして読んでみたら
やっぱり面白かったんである。
この短編集は一連の話なんである。想像を壊すようで申し訳ないが、
言ってしまうとくまがでてきたり、壷の精が出てきたり、人魚が出てきたり、
それはもう盛りだくさんで楽しさがつきない。
盛りだくさんだから賑やかなのかというと、そうでもない。
含み笑いをするような、静かな楽しさ。そしておかしかったり、
切なくなったり、背中がひやっとしたり、悲しいような、
ぽわんぽわんする話達です。これは是非読んで頂きたい。
心がまったりします。

好きな話は断トツに表題作「神様」。
ページが短いのに一番印象に残っている。
これを2時間で書き上げたと著者はあとがきでかいているが、
それだけ「書きたい」という思いが強かっただろうか。
そのときの気持ちに近づきたくて今も作家をしているという。
近づいて欲しいものである。


失はれる物語  失はれる物語
著者: 乙一
出版社: 角川書店
サイズ: 文庫
ページ数: 381p
発行年月: 2006年06月

個人的評価:★★★

乙一の作品を読むのはこれが2度目である。
前回読んでから随分間が空いてしまった。
それというのも、自分が読むのを避けていたためであるが。
文章がまとわりついて離れない感じがしたので「この人の文章は
自分には合わない文章」と決めつけ読むのをやめてしまった。
然し最近あれから時間が経っている事だし、と手に取ってみたのが
今回の「失はれる物語」なのである。

結論から言えば、悪くなかった。楽しめた。
前回はなぜあんなに嫌ったのだろうと考えてみたのだが、
物語の流れと言葉があっていない事があるので、
それが理由かも知れない。例えば「傷」。ストーリーは面白い。
しかし11歳の少年が「無垢」や「禍々しい」などといった
言葉を使うだろうか?総て別の言葉にしろとは言わないが、
一人称を「オレ」と折角少年らしい軽いものにているのだから
「きれい」とか「ぞっとする」などにしても良いのでは、と思う。
読んでいる側は、少年の目線でみていた物語の世界が、
少年らしからぬ言葉の混入によって目線がぐにゃぐにゃ変わってしまい、
違和感を感じてしまう。

個人的に好きな話は「手を握る泥棒の話」。焦らなきゃいけない場面なのに
情景を想像すると滑稽で面白い。コメディである。
「しあわせは猫のかたち」。幽霊と同居する?お約束を裏切った話。
ほほえましく、少し切なく、くすりと笑ってしまう。
「ボクの賢いパンツくん」これは題名からして引きつけられるでしょう。
ハイなテンションは最後まで続き、少年は少し成長する。
こんなパンツが欲しい。だれかください。

反対に苦手な話は「マリアの指」。
〔以下ネタバレ含む〕
問答しながら推理としていく過程は楽しめたが、
指という小さくて軽い物が、投げたら線路を越えて金網を越えて、
反対側に行くほどのものなのか?しかも女性の腕力で。
野球部で男性の主人公と同じように考えちゃ無理があると思う。
あと、中学生の時の筆跡と、大学生時の筆跡が、同一のものである、
とするのも無理があるのでは。大学からの友人からみても
これはマリアの字だ、と思わせるなんて、
どれだけ変わってないんだよマリア!

こう並べてみると、自分がどんな話が好きで、また苦手なのかが
なんとなく見えてきますね。

ところで「Calling You」は映画「バクダット・カフェ」の曲名なんですが、
この歌中村うさぎもなにか言っていたなあ。そんなに良い曲なのかな。
時間があったらこの映画、見てみよう。

 

 お寒いでやんす。

さびしいまる、くるしいまる。

 
さびしいまる、くるしいまる。

著者:

中村うさぎ
出版社: 角川書店
サイズ: 単行本
ページ数: 248p
発行年月: 2002年11月

個人的評価:★★★*

著者は自分が得られなかった美貌が欲しかったし、それを諦めてからは
美しい人からの愛情が欲しかった。でも本当に欲しかったのは
その人自身からの愛情ではなくて…。
中村うさぎ、ブランド物の次はホストにハマる!
この人ネタに困らないなあと苦笑しつつ読むも、ホストに求めているものと、
ブランド物に求めているものとは、似ているようでちょっと違うんである。

はちゃめちゃな行動をとりながら、やめられないと言いながら、
開き直りも混じりながら、落ちていってしまう著者に少し涙しつつも、
だんだん行動があんなに嫌っていた太宰治に似てきていると苦笑した。
痛いぐらいの空っ風が少し湿っぽくなったというか(芝居がかったとも言う。
まあさらけ出して書くにはある程度の芝居気がないと書くには勇気が要るのだろう)。
太宰は自己愛で自分は悪くないという考えがどこかにあったのに比べて、
著者はその正反対だけども、家族を傷つけちゃいかんぜよ。

ブランド物を買いあさっていたときより、本書は自己に向かっていく文に
なっていると思う。噛みつく感じがなくなったとでも言おうか。
昔の著者が読んだら「けッ!」とでも言いそうな感じだが
(少し自分に酔っている感じがしなくもない)、
人は常に変化していく物なのだなあとしみじみ感じた。
今後の彼女はどう変化していくのか、楽しみにして次を待つ。

  • ABOUT
イヌもあるけばミチとなる。 橙、虹色、みちはいろいろ。 読んだ本やら映画について、悪文をまき散らして 紙魚になってみたいなどと呟くブログ。
  • カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
  • プロフィール
HN:
アカイヌ
性別:
非公開
趣味:
読書と音楽・映画鑑賞
自己紹介:
 好きな本:旧約・新訳聖書
 話題振られたら
 大体乗っかります。
 読んだ本の内容を忘れて
 また読むという事を無くす為に
 開設。 ああしかし文章は
 滅茶苦茶なり。
 基本は五段階評価。
  • 基本的に
本等の感想を書いた場合、その書いた順に記事を追加していきますが、月が変わったら、本を読み終わった日付へ記事を移動させます。サイト内検索おすすめです。
  • ブログ内検索
  • 来客者数
  • 現在興味あるキーワード検索
  • ブログペット
日記を書いてくれるらしい。
Copyright © イヌミチ All Rights Reserved.*Powered by NinjaBlog
Graphics By R-C free web graphics*material by 工房たま素材館*Template by Kaie
忍者ブログ [PR]