お寒いでやんす。
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個人的評価:★★★*
著者は自分が得られなかった美貌が欲しかったし、それを諦めてからは
美しい人からの愛情が欲しかった。でも本当に欲しかったのは
その人自身からの愛情ではなくて…。
中村うさぎ、ブランド物の次はホストにハマる!
この人ネタに困らないなあと苦笑しつつ読むも、ホストに求めているものと、
ブランド物に求めているものとは、似ているようでちょっと違うんである。
はちゃめちゃな行動をとりながら、やめられないと言いながら、
開き直りも混じりながら、落ちていってしまう著者に少し涙しつつも、
だんだん行動があんなに嫌っていた太宰治に似てきていると苦笑した。
痛いぐらいの空っ風が少し湿っぽくなったというか(芝居がかったとも言う。
まあさらけ出して書くにはある程度の芝居気がないと書くには勇気が要るのだろう)。
太宰は自己愛で自分は悪くないという考えがどこかにあったのに比べて、
著者はその正反対だけども、家族を傷つけちゃいかんぜよ。
ブランド物を買いあさっていたときより、本書は自己に向かっていく文に
なっていると思う。噛みつく感じがなくなったとでも言おうか。
昔の著者が読んだら「けッ!」とでも言いそうな感じだが
(少し自分に酔っている感じがしなくもない)、
人は常に変化していく物なのだなあとしみじみ感じた。
今後の彼女はどう変化していくのか、楽しみにして次を待つ。
全然年末という気がしない。何故だ。
うさぎの行きあたりばったり人生 |
個人的評価:★★★*
いきあたりばったり人生。
著者のおかげでブランド物の名前を少し覚えたといっても過言ではない。
その他のエッセイでも買いまくるわ買いまくるわで一体どんなデザインの
ものを買ってるのかしらんなどと思っていたのだけれど、今回の
エッセイには写真で載っています。その保存状態の酷さまで!
買ったらそれで満足しちゃう買い物が多いんだなあ。
普通ブランドのボストンバックに猫いれないって(p127)。
でも少し気持ちが分かる。
もちろん自分のはこれに比べると桁はまったく違うのですが、いったん
「買わなければいけないんじゃないか」と思うともうその気になってくる。
実はいらない物だということは知っていて、今日はやめておこう、と
思いとどまってみても「買いたい」と思った時の気持ちが忘れられず、
なんだか損した気分になって、結局は買ってしまうんですなー。
買った事に満足しちゃってるからもうその商品はいらない。
そう思う自分に嫌気がさしてしまったりする訳ですが、
買う瞬間は気持ちが良いんですなあこれが。
中村うさぎはそんな自分を幼少時の過ちから切りまくるし、
他人も切りまくるし、太宰も切りまくるし、「ベルばら」も切る。
あんたぁすごいよ。病的なほどの潔さを見たいひとはどうぞ。
子供のころの写真は可愛いです。そんなに卑屈なることないぞ!
でも気持ちは分かる!自己愛満載の大人びた感情を持った振りしていた
幼少の自分は殴りたくなるほど醜い。
画像は角川文庫のもの。 理論社の見つからなかった… |
太陽の子
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個人的評価:★★★
この人の作品を読もう読もうとしている内に亡くなられてしまった。
特集が組まれていて手に取った本がこれ。
ふうちゃんは皆から愛されている。それが鼻につくほどに。
なんでこういう子供を主人公にしたんだろう、といらいら
考えていたのだけれども、嬉しい事もいっぱいあるけど、
それ以上に悲しい事も彼女には沢山あった。
父の病気の事、戦争の事。それを悲しい事だと
消極的に思うのではなく前向きに、「じゃどうしたらいいんだろ?」と
考えることで、ふうちゃんはいつもしっかり立って居るんだなあ。
もちろんそれは小学生が出来る行動の中だけだから、限られては居るけれども。
ふうちゃんが、てだのふあが、皆を明るくさせたいと思うから、
皆はてだのふあに集まるし、そして助け合う輪が出来ていくわけです。
戦争や差別といった過去をふまえて明るく生きていこうと。
結末はとても悲しいものだけれど、きっと彼女には乗り越えられます。
[以下ネタバレ含む]
でもあの学校の先生は青臭くさすぎてとても良い先生とは思えない。
もっと広い視野で居て欲しい。情熱だけじゃ燃え尽きちゃうよー。
そしてラストのふうちゃんのセリフは感動的なシーンとは
分かっていてもやっぱり怖いよー。
追記:070109
沖縄の人が皆こんな人なら良いのになあと、沖縄の成人式のニュースを
見て思ったのでした。
本は読んでるんだけどなかなかここに書けないす。
意味ないなあ。うううう。
11/30 本 心神喪失者の行為は、罰されないのか 「無痛」
12/30 その他の本 お見合いエッセイマンガ「ともだちなんにんなくすかな」
↑書いたけど未報告のもの。
セックスボランティア
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個人的評価:★★★
実録かと思ったら取材だった。残念。
身体的、知的に障害を持っている人の性欲をどう解消するか。
今までタブー視されてきたこの取り組みに真面目に関わっていこうとする人たちと、
そのサービスを利用する障害を持った人たちを取材している。
障害者の性についての周囲の認知の低さであるとか、
それゆえ思ったように行動出来ない本人達のはがゆさなどが伝わってくる。
…のだけども、書き手が全面的に障害者側に立って書いている気がしたので、
もう少し冷静な目でまとめて欲しかった。希望だけ伸べられても
じゃあ具体的にどうしたらいいのか?という疑問が浮かんでくる。
自分としては、人それぞれ嗜好も違うし、只の性欲処理じゃ嫌だと
いうのであれば、本書中で熊篠さんが言うとおり、
自分で「セックスの環境は勝ち取」るしか無いと思う。
今の環境を嘆いているだけでは始まらないし、もちろん多くの人が
声高々に表明出来るようにしていく環境作りは必要だと思うが。
あとは性の提供は無償ではなく、お金を払って割り切った方が良いと思う。
ボランティアで差し出すような部分でない気がする。
同情でやる方がよほど残酷。
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